【その他】外注依頼に何が必要か
最近はUE以外のことを記事にしているのですが、仕事をするうえでの必要枠と思っていただけると幸いです。
昨今のゲーム開発の品質向上に伴い、背景を構築するための物量がとてつもなく増えてきています。だが背景を作りたいという若手が少なく開発時に人員が足りないということが多くなってきているのが現状です。
大手企業や、オリジナルIPを出して有名になっている中小企業などは、それ自体が宣伝をおこなっているのため人員が足りないということはそこまでおこらないだろうと思われそうだが、新規IPの開発では開発人数が最低限で割り当てられているため、やはり外部にお願いせざる状況になっています。
どこも同じ状況であることは間違いないです。
そのため、どの企業も外部企業を探しています。
そこで、いざ外部に依頼する際に何を記載しておけばよいか迷わないように、最低限の基本項目は用意しようという指針を記載したいと思いますので参考にしてみてください。
あくまで私の指針(特に背景の指針)となるため、参考にならない方もおられるかもしれませんがご了承ください。
■依頼する際の基本項目
- ID No.
- 名称
- データ名
- デザインイメージ
- スケールがわかるイメージ
- 寸法
- 各素材の指定
- ハイエンドモデルとローエンドモデルのポリゴン数の指定
- テクスチャサイズ
- 参考資料
- 何で使用するのか?を明確に記載
- 納品形式の指定
<ID No.>
アセットリストで指定しているID No.
外注とのやり取りや管理するのに使用します。<名称>
アセットリストで指定している名称
ID No.だけでは認識がずれてしまうため、こちらも記載をオススメします。<データ名>
命名規則にのとった名前
実装のためにルールを決めているのであれば、その規則にあわせた名前を記載します。
モデル名、テクスチャ名、マテリアル名、アニメーション名など<デザインイメージ>
作成するアセットのデザインが分かるイメージ画像
これは必須ですね!<スケールがわかるイメージ>
作成するアセットのスケールがわかるイメージ画像
こちらも必須です!<寸法>
作成するアセットの寸法
スケールがわかるイメージ画像でも十分な場合もありますが、 認識があっていない場合があるため記載するようにします。<各素材の指定>
作成するアセットの各部位の素材を指定
素材を指定していないと作る担当の方が困ってしまうのと、リテイクが増える要因になります。<ハイエンドモデルとローエンドモデルのポリゴン数の指定>
ポリゴン数の指定
プロジェクト毎でレギュレーションを決めているため、指定しておかないと容量や読み込み速度そして処理負荷の増加の要因になります。<テクスチャサイズ>
テクスチャサイズを指定
プロジェクト毎でレギュレーションを決めているため、サイズ指定しておかないと容量や読み込み速度などの増加の要因になります。<参考資料>
デザインイメージにない箇所を補う資料
参考資料が用意されていると、描き込まれていない箇所や詳細がない場合に参考にしやすくなります。ただし数が多い場合は、担当の方が混乱する可能性もあるため注意しましょう。<何で使用するのか?を明確に記載>
どういった箇所で使用するのかを明確化
どういった箇所・場面で使用するかを補足しておくと、この場合はここまで作り込まないといけないなどのニュアンスが伝わりやすくなります。<納品形式の指定>
実装する際の出力形式の指定
実装される際のデータ形式(FBX,TGAなど)を指定し、用意してもらいます。
上記項目を最低限用意する必要があります。
以下に相手に伝えるかが大事になりますので、そのことに注力した項目です。
■外注先をどこにするのか?
正直、これに関しては出す前にテストモデルを作成して貰う必要があります。
(そうしないと、最終的に自分たちで品質をあげなければならなくなるからです。
そもそも外注に出すということは、自分たちでは作業が手一杯なため他の企業に協力してもらうことが目的になることをわすれないでほしい)
そして外注先の協力してくれる方々が迷わないような資料作りができているかの確認もできますし、その資料から汲み取ってくれるかどうかも確認できるようになります。
そしてここが大事なのだが、一度協力いただいた企業と後縁ができるということです!
つまり今後の開発で再度協力していただける関係が築けるということを忘れないでほしい。
そうすることで開発スピードがあがり、コストを下げることが可能になります。
■副産物
副産物というのは…、逆に協力をお願いされる場合があるということです。
協力していただいた外注先にも自分たちが持たない後縁を持っておられます。
そのため、もしかすると有名タイトルに携われるチャンスがあったりもします。
そして次が重要になりますが、それは…
学びのチャンスをいただけるということです!
どういうことかというと、社内だけで開発するには常に最新の技術を検証するチームが必要になります。そういったチームがない社内は、個人の技術力に頼らざる終えない企業になってしまします。
つまり学びの場がその人達しかいなくなるのです…。
このタイプになってしまったら最後、そういった人たちを中心とした社内体制ができてしまうため、その企業は今後の成長がおそくなりますし挙げ句止まうおそれがあります。
(そうはいうものの、そういった人たちも必要枠ではあるためしっかりした体制を作っておくように心がけましょう!人任せな企業にならないようにしましょう!)
■まとめ
どうでしょう?
外注に依頼するということをご理解いただけたでしょうか?
本来はサンプルを一緒に用意したいところでしたが、そのまま同じような構成をしてしまっては身にならないと思いましたので、あえてテキストだけにしてみました。
基本項目以外にも必要になる項目はでてくるので、これは一つの例であるとおもっていただきたい。
この記事は、自分たちで資料を作成していただくための参考としていただければ幸いです!
サンプルを載せれるようになりましたら追加しますので、それまでお待ちください!
さあ、資料を用意しましょう!